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2023.05.18 更新レポート

昭和大学烏山病院発達障害専門プログラムを見学

昭和大学烏山病院発達障害専門プログラムを見学

2023年4月より、つくば心療内科クリニック分院にて毎週火曜に発達障害専門プログラムを開始しておりますが、開始にあたり、分院にご勤務の太田晴久先生のご勤務先である、昭和大学烏山病院デイケアで実施されている発達障害専門プログラムを、一緒に担当している木下心理士と見学させて頂きました。

■見学プログラム
・ASDグループ(平日・土曜):コミュニケーション
・ADHDグループ:不注意
・当事者研究グループ:家族の発達特性を語る

■場所
昭和大学烏山病院デイケア(東京都世田谷区)

ショートケア(3時間)の枠組みで、ASDグループは21回(週1回)、ADHDグループは12回(2週に1回)、当事者研究グループは登録制(月2回)で実施されていました。
ASDとADHDグループは、参加基準が「診断(傾向)の告知有」、「WAIS言語理解90以上」、「必ず1セッション(3時間)を見学する」がほぼ必須になっていました。
ASDグループは1グループ12-13名程度、ADHDグループは1グループ10名程度の完全クローズドグループでした。また、平日と土曜グループがあり、就労者と未就労者で分けていました。ドロップアウトの人数は、グループ1-2名程度に留まっているとのことでした。完全クローズドですので、最大5ヶ月待って参加する方もおられます。
計4回の見学を通して、とても新鮮で面白く、また取り組みの素晴らしさに感銘を受けました。同じ診断・特性を抱える方同士だから、生きづらさを共有・理解してもらえる(できる)体験となっていること、孤立感の低下や友達とはまた違った仲間づくりができていること、これらはグループでないとできないものでもあり、治療的に働いていると感じました。
メンバーの1人が、「週に1回この場で皆さんと話をすることが日々の活力になり、日常を頑張れる」と発言されていたことが印象的でした。グループ運営をするスタッフの技術や力量はもちろん、回を重ねて自己理解・開示をする中で他者と繋がり、またその他者に抱えてもらえているという安心感があることで、生きていく力になっているのだなと感じました。
先方のスタッフからも「プログラムの中身が大事なのではなく、メンバー同士の繋がりや居場所となることが大事」とお話を頂きました。実際に当院でもプログラムを開始している中で、横の繋がりが大事であることを痛感しています。
昭和大学の運営を踏襲しつつ、特性のある方同士の「こころのよりどころ」になるよう、当院利用者のニーズに合った場を提供し続けていきたいと思います。

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