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2022.12.20 更新レポート

周産期メンタルヘルスニュース

周産期メンタルヘルスニュース

■ 周産期カンファレンス全体会について

12/9(金)18:30から水戸メンタルクリニック4階にて「周産期カンファレンス全体会」を開催しました。
当日は7市町村、6医療機関、合計25名の方が会場で参加されました。ライブ配信と会場観覧ハイブリットで行ったため、ほかにも2市町村がオンラインで参加されました。当法人からもご参加いただき、ありがとうございました。各部署にご協力いただいたおかげで、大きなトラブルもなく、無事に終わることができました。皆様のご協力に感謝申し上げます。

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前半は、周産期メンタルヘルス学会のポスター発表のご報告をさせていただきました。心理士の島田から、本院で周産期連携をしている70名のデータの報告をいたしました。一般的にお薬への抵抗が強いといわれる周産期の女性ですが、今回の集計では約9割の方が薬物療法を受けていること、その一方で、出産という一大イベントもあるためか、継続的な支援が難しく、カウンセリングが導入しづらいという現状がわかりました。中澤心理士が報告した訪問産後ケアについては各市町村の皆様に随分興味を持っていただきました。現在は水戸市との契約になっていますが、会の終了後には、うちの市でも契約を検討できないか、と複数の市町村から声をかけられ、ニーズの高さを感じます。
後半は市町村から事前にいただいた2つの事例について検討しました。事例の説明をしていただいた後、各テーブルごとのグループで討議し、最後に全体でシェアするという進め方で行いました。各テーブルごとに活発な話し合いとなり、サポーティブな雰囲気の中で困りごとに対する意見をシェアすることができました。市町村はケースワーク的な理解が得意であり、産科は母子の身体管理や授乳などの育児面からのアプローチが得意でした。一方、母親の精神状態のアセスメントについては、何をどんな風に聴いていったらよいのか、どういう仮説を持ってアセスメントに繋げていったらよいのか、精神科医療にリファーしたらよいのかなど基本的な部分や抑えるべきポイントが分からないため、困りごとや支援者の大きな不安につながっているようでした。精神科が持つスキルや理解をこれらの方々に広く伝えていくことは、母子保健の底上げにつながり、支援者の疲弊を少しでも減らす効果があるのではないかと感じました。

ICTを通じていくらでもコミュニケーションが取れる時代になりましたが、対面で話し合う機会を持つことによって、ICTによるコミュニケーションの何倍もの情報をその場で瞬時に得られるように思います。今後も年1回の開催を目指して、周産期サポートの活動を続けていきたいと思いますので、各部門の皆様には引き続きご協力を賜りたく存じます。


■ 周産期に関する集団療法のご案内

来年の4月から周産期に関する集団療法を実施すべく、現在準備中です。詳細につきましては、決まり次第、ご案内させていただきます。こちらについても各部署の皆様からご協力いただくことになると思いますので、何卒よろしくお願い致します。

臨床心理士 島田 祥子

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